2 ドライビングテスト  

オレゴン州のライセンスをとる事にした。理由は、任意保険に入る際にその方が随分安いと言われたからである。教本みたいなものがあり、一応勉強はしていたが、英語でかかれているため(当然)すべてが理解できるわけもなく、「まあ何とかなるだろう」という甘い気持ちでの受験であった。受け付け順に呼名され、書類を整えいよいよ受験。”May I take a dictionary?”と尋ねると、係員は怪訝な顔をして辞書を取り上げ、パラパラとめくって見た。OKと言って返してくれる。ブースに向かい、テレビの画面を見ながら回答していくという方法である。3択なので、難しくはないのであろうが何しろ英語に自信が無い。しかも、何問出題されて、何問正解ならば合格なのか皆目わからない。慎重に慎重を重ねる。5問目に1つ間違えた。回答した瞬間に○×がわかる。有り難いやら恐ろしいやら。1つ間違えたら今まで以上に慎重になってきた。時間制限が無いため、余計に答えを押す勇気が出ない。その後2問不正解を追加し、1時間近くも続けていただろうか、そろそろ集中力が切れかかってきた。22問目が終わる。正解の反応とともに、終了、合格のメッセージ。「やった!受かった!」25問中19問正解すれば合格で、19問正解した時点で終了するという事を知ったのは随分後になってのことである。私がブースを一人占めしていた間に、3人のアメリカ人が隣のブースで済ましていったことを付け加えておく。

次は視力の試験、見える見えないだけでなく、道路標識の発問もある。色覚の検査も兼ねているのであろう。観光地に良く置いてある、100円で1分間見える例の双眼鏡のようなものを覗く。係員がしきりに何かを言っているのだが、私の目の前は真っ暗である。困惑しきって真っ暗なのではない。本当に真っ暗なのだ。額を押しつけなければ双眼鏡(?)のスイッチは入ってくれなかったのだ。発汗と共にかなりのカロリーを消費した。最初はランドルト環の問題、一瞬英語で答えようとしたがやめた。千手観音の如く手を四方八方に動かし回答した。次は標識の問題、これはあらかじめ覚えていた、筈であった。なのに答えが思い出せない。        合流するという標識なのだ。またしてもbody language 作戦に出た。右手と左手を前に動かし合わせ、”go to together” と答える。たまりかねた係員が答えを言ってくれた。”Merge?”  “yes, yes” 救われた。無事(?)にknowledge test ,vision test, sign recognition testを終了し、10日後のドライビングテストの予約をして帰った。

実技試験は、自分の車を運転し、試験官は助手席に乗ってチェックをする。前夜レンタカーから自分の車に乗り換えたため、朝早く起き、知人から聞いておいた試験コースを試し運転してみる。車が変わり、車幅感覚が悪い、アクセルのコントロールも上手くない。しかも車がやたらめったら臭い。前オーナーが愛煙家でしかも趣味の悪い煙草を吸っていたのであろう。つい日本のある煙草を思い出してしまった。「試験官に車が臭いので、窓を開けて運転して良いかと聞いてから受験しよう」などとどうでもよい事を考えながら試験場に向かった。神経質そうな男性の試験官である。Head light , turn signal, brake light などの点検を受け、受験前の注意を聞く。ハッキリ言って1/3もわからない。必要以上の口をきくなと言われたのはわかったので、“yes”と答えておいた。Keep right を守り、rear-view miller で後ろを確認し、road signに注意して走行を続けた。出発地点に戻り、駐車をして終了。“PERFECT!”自分はそう思った。試験官がチェックシートを見ながら話し出す。わかったような顔をして時々頷く。チェックの数を数える。まずい、5つある。「5×5=25 100−25=75」こういう計算は早い。ドキドキ状態で話を聞き続ける。80と書かれ、“PASS”と言われた。緊張した後だったのでホッとすると同時に気が抜けた。車線を変える時に、顔を捻じって後ろを見なければいけないと注意を受けた。バックミラーでの確認では駄目なのだ。直ぐに写真を撮り、その場で免許証を発行してくれた。写真を写す時に、試験官が“SMILE”と言ってくれたのが、やたらと嬉しかった。75点以上で合格だそうだ。

 

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